経済産業省が2006年1月に公表した「特許審査迅速化・効率化のための行動計画」に基づいて、「特許戦略指標上位企業(業種別)」が2006年4月14日に公表されました。

公表された「特許戦略指標上位企業(業種別)」では、2005年度の査定件数が50件以上(医薬品分野は30件以上)の企業469社を対象とし、これらの中で「特許戦略指標」が上位となった企業名のリストが開示されています。

リストには、2003~2004年の平均特許査定率、2004年のグローバル出願率、総合点などが挙げられています。グローバル出願率は、2004年に日本国特許庁になされた特許出願のうち、外国に出願されたものの割合です。

総合点は、特許査定率を7割、グローバル出願率を3割加味して算出されています。この総合点が高い企業が「特許戦略指標上位企業」として挙げられているようです。

この総合点は、例えば、外国出願も行うような重要性の高い発明に出来るだけ絞り込んだ上で国内出願し、さらに、特許査定される可能性の高い出願を厳選して審査請求した場合に高くなるものと思われます。すなわち、この総合点に基づいた今回の「特許戦略指標」は、審査請求件数を減少させることにより特許審査迅速化・効率化に資するという側面を評価した指標である、という捉え方をすることもできます。

もちろん、特許審査迅速化・効率化が重要であることは否定できません。ましてや、今回リストに挙げられた各企業が産業の発達のために重要な役割を担っている企業であることは間違いありません。

ただ、今回のような方法で算出された指標に基づいて、「特許戦略指標」という表現で各企業名が公表され、上位企業が「特許戦略優良企業」として行政から表彰されるという状況には、多少なりとも違和感を感じられる方も多いのではないでしょうか。

 

詳細は特許庁HPをご覧ください。http://www.jpo.go.jp/torikumi/puresu/press_sinsa_info.htm

以上

 

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