光ディスクの読取り技術に関する職務発明をした日立製作所の元社員が、発明の対価を同社に請求した事件について、最高裁判所の判決が出ています(事件番号:平成16(受)781)。

一審と二審とで判断が割れていた点ですが、 最高裁判所では、「従業者等が特許法(平成16年法律第79号による改正前のもの) 35条にいう職務発明に係る外国の特許を受ける権利を使用者等に譲渡した場合における対価請求については, 同条3項及び4項の規定が類推適用される。」という判断が示されました。

要するに、従業者が職務発明について、 外国の特許を受ける権利を会社に譲渡した場合にも、我が国の特許を受ける権利を譲渡した場合と同様、 従業者は相当の対価の支払いを受ける権利を有するということが確認されました。

この事件と似たような立場にある企業及び研究者は各産業界に多く存在すると思われますので、 この種の職務発明の対価問題に関する裁判の結果は、産業界全体に大きな影響を及ぼします。

最新のニュースでは、 半導体製造に関する発明をした日立製作所の別の元社員が、 同様に発明の対価の支払いを求め東京地裁に提訴したということも伝えられていますので、その事件の今後にも注目したいと思います。

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