平成19年3月9日に、「弁理士の資質の向上及び責任の明確化」ならびに「知的財産に関する専門職としての多様なニーズへの対応」を目的とする「弁理士法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。

平成18年4月から産業構造審議会弁理士制度小委員会で検討された制度見直しに関する報告書の内容を受けて、今回の法律案が提出されました。

今回の法律改正の目的は、「弁理士の資質の向上、裾野の拡大及び責任の明確化」ならびに「知的財産に関する専門職としての多様なニーズへの対応」とされていますが、利用者(依頼主)、弁理士及び受験生のそれぞれのサイドから見ると次のような内容であると考えることができます。

(1)利用者サイド

特定不正競争行為の範囲拡大や、外国出願の資料作成等支援業務の明確化など弁理士の業務範囲に関する規定が改正されます。

また、弁理士情報の公表や特許業務法人制度の見直しが実施されます。

これにより、ニーズが多様化する知的財産の専門サービスに関して、利用者が弁理士に依頼しやすい環境づくりの整備が進められます。

(2)弁理士サイド

日本弁理士会が行う研修を定期的に受講することが義務化されます。

また、名義貸し禁止規定の導入や懲戒制度の見直しが行われます。

これにより、弁理士の資質の維持及び向上が図られるとともに、その責任もより明確化されます。

(3)受験生サイド

弁理士試験の免除が拡大されることで、短答式試験については既合格者と知的財産に関する大学院の修了者に対して、論文式試験については必須科目の既合格者と選択科目の既合格者に対して、それぞれ試験の一部免除が認められるようになります。

また、弁理士登録をしようとする者に対して実務修習制度が導入されます。

これにより、弁理士の裾野拡大や実務能力の担保が図られるだけでなく、試験勉強のスタイルや難易度に変化が出ることが予想されます。

詳細は、特許庁ホームページより、関連資料をご参照下さい。

弁理士法の一部を改正する法律案について

-閣議決定のお知らせ-

http://www.jpo.go.jp/torikumi/puresu/benrisi_low.htm

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。