「意匠法等の一部を改正する法律」の施行に伴い、商標審査基準が一部改正されます。これにより、商標法第3条第1項柱書の運用も大きく変わりそうですので、注意が必要です。

現行の審査基準(改訂第8版)の下では、商標登録出願をするにあたり、各商品及び役務の区分において相当広範囲にわたって商品又は役務を指定した場合でも、それらの商品等について、商標の使用事実ないし使用意思の確認が求められることは殆どありませんでした。

しかし、今改正により、上記のような出願に対しては、原則として、指定商品又は指定役務についての商標の使用事実ないし使用意思に疑義があるものとして、第3条第1項柱書に基づく拒絶理由通知が行われることになりました。この場合、出願人は、類似群ごとに商標の使用事実ないし使用意思を明らかにする必要があり、例えば、使用意思については、事業計画書等により出願後3~4年以内に商標の使用を開始することの証明が必要となります。

もっとも、具体的にいかなる範囲の商品又は役務を指定した場合に上記取り扱いがされるのかは、現在検討中とのことです。したがって、今後の動向を見守る必要がありますが、少なくとも、各商品及び役務の区分において、全ての商品又は役務を網羅的に指定することは原則としてできなくなりますので、注意が必要です。

同基準は、平成19年4月1日以降にされた商標登録出願より施行されます。

詳細は、特許庁ホームページに掲載されている「改正商標審査基準(平成19年4月1日適用)」及び「平成18年度小売等役務商標制度説明会テキスト」をご参照ください。

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