平成19年4月1日、改正特許法が施行されました。

今回の主な改正点は、(1)いわゆるシフト補正の禁止、(2)分割の時期的制限の緩和、(3)分割出願の補正制限、及び(4)外国語特許出願の翻訳文提出期間の延長です。いずれも平成19年4月1日以降の出願から適用されます。また、これにともなって改定された審査基準が特許庁からすでに公表されています。

新たに認められた特許査定後の分割出願の利用や、分割出願の補正制限について、実際に問題となるのは少し先になる場合が多いと思われます。しかし、シフト補正の禁止に関しては、今後特許出願する際に出願の時点で考慮しておくことが望ましいと考えられます。

シフト補正は、拒絶理由通知を受けた後、審査の対象を技術的特徴の異なる別発明に変更するような補正を禁止するものですが、審査基準(第I部第2章発明の単一性の要件 4.審査の進め方)によれば、審査の対象は、主に請求項の番号の小さい順に選択されるとされています。

そのため、例えば、比較的重要性が低いと出願人が認識していた従属請求項が審査の対象となって拒絶理由が通知された場合、出願人がその時点でより重要と考える発明の内容に補正したいと考えたとしても、すでに審査の対象とされた、重要性が低い従属請求項に係る発明との関係で単一性の要件を満たさないためにそのような補正が出来ない、といった事態も想定されます。

特に従属請求項の記載順やその内容については、従来よりも一層慎重に検討する必要がありそうです。

以上

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。