欧州共同体商標制度(CTM)では、出願された商標と同一・類似の先願の有無をチェックできる制度として「サーチレポートの送付」が行われております。このサーチレポートの対象は、「欧州共同体商標出願の先願商標」と「各加盟国(全加盟国ではない)の国内出願の先願商標」が対象となります。

このサーチレポートは、これまではすべての欧州共同体商標出願に対し、特に費用を要求されることなく、欧州共同体商標意匠庁(OHIM)により自動的に送付されておりました。このサーチレポートの運用が、3月10日付の出願より、運用が変更となることをお知らせいたします。

以前より予定されていたことですが、サーチレポートのうち「各加盟国の国内出願」の部分についてのみ、「出願人が追加費用を支払うことを条件」として、「選択的に送付を受ける」運用となります。したがいまして、従来通り「各加盟国の国内出願」のサーチレポートの送付を受けたい欧州共同体出願の出願人は、出願時において、かかるサーチレポートを受けたい旨の「意思表示」と「追加費用の支払い」をしなくてはなりません。この各加盟国のサーチレポートは、加盟国単位で選択することはできず、「各加盟国のサーチレポートを一括して受けるか否か」選択となります。

追加費用の金額については、現在OHIMにて協議が行われており、決定され次第、OHIMのホームページ上で公表されるとのことです。

注意しなければならないのは、マドリッドプロトコールに基づく国際出願で欧州共同体を指定国として指定した場合です。この場合、かかる選択の意思表示は、WIPOに対してではなく、直接OHIMに対して行い、その時期はOHIMを指定国として選択したときとされている点です。現段階では意思表示の書式等については規定されておりませんので、各々がOHIMに意思表示のレターを送付することになります。

詳細は、下記OHIMの文書で確認できます。

http://oami.europa.eu/en/mark/marque/pdf/Information_Note_on_New_Search_System.pdf

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。