特許庁は4月11日、昨年の11月から12月にかけて、8000社を対象に実施したアンケート調査の結果をまとめた「2007年度模倣被害調査報告書」の結果を公表した。

同調査は、企業の国内外での模倣被害の実態を収集・分析し、被害の現状を把握して、模倣品・海賊版対策の政策立案への活用、調査結果の情報提供による各企業・団体等の対策や消費者への普及啓発等への活用を目的として毎年度実施されているものである。今回の調査は、過去5年間(2001年度~2005年度)に特許、実用新案、意匠、商標の合計出願件数の多い国内の企業・団体上位8,000社を調査対象に「模倣被害に関するアンケート調査票」を送付、回収することで実施された。

同調査結果では、2007年度の模倣被害率は22.0%であり、前年度被害率から1.0%上昇。模倣被害率の推移は2002年度(28.8%)をピークにここ数年低下傾向にあったが2006年度は増加に転じた。大企業、中小企業ともに前年比で増加し、主要な商品分野別では、運輸・運搬機器での減少はみられたが、その他分野では概ね増加に転じている。国・地域別では、中国・韓国・台湾等での被害率が依然増加している。

製造、経由、販売・消費のいずれかの被害を受けた国・地域別では、前年度に続き中国での被害が最も大きく71.0%、次いで日本56.0%、台湾31.9%、韓国30.4%、タイ同13.7%と続き、アジア地域での被害が引き続き深刻な状況となっている。模倣品の製造国・地域では65.5%が中国で、中国で製造された模倣品は、中国自国内及び日本での販売消費が中心となっているが、ここ数年タイやフィリピン等の東南アジア地域での販売消費の割合が増加も増加している。

確かに、中国等のアジア地域において、土産物等を購買する際に、有名ブランドの贋物、模倣品(デッドコピー)が市場にあふれている現状は、観光客がしばしば実感することである。今回の調査結果も、アジア圏の知的財産権保護の現状を裏付けたものと言えるであろう。

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