コカ・コーラの瓶の形状が「立体商標」として認められるかどうかが争われた訴訟で、知財高裁は5月29日、長年の販売実績などを踏まえ、瓶の形状自体がブランドイメージとして認識されているとして、立体商標と認めなかった特許庁の審決を取り消しました。

原告であるザ コカ・コーラ カンパニーは、2003年に、コカコーラの瓶の形状を「立体商標」として商標登録出願しましたが、特許庁は2007年、「使用に係る商標は,これに接する取引者,需要者において,その構成中,看者の注意を惹くように顕著に書された著名な『Coca-Cola』の文字部分(平面標章部分)を自他商品の識別標識として捉えるのに対し,立体的形状部分は,商品の容器の形状を表すものと認識するにとどまり,それ自体自他商品識別標識として捉えることはない」として、その登録を認めませんでした。

しかし、知財高裁の飯村敏明裁判長は、「本願商標の立体的形状は、審決時(平成19年2月6日)を基準として、客観的に見れば、コーラ飲料の容器の機能又は美感を効果的に高めるために採用されるものと認められ、また、コーラ飲料の容器の形状として、需要者において予測可能な範囲内のものというべきである」と形状の独自性は否定しましたが、「当該形状の長年にわたる一貫した使用の事実、大量の販売実績、多大の宣伝広告等の態様及び事実等にから、立体的形状について蓄積された自他商品の識別力は、極めて強い」として、立体商標と認めなかった特許庁の審決を取り消しました。

本判決は、商品の形状自体を立体商標として認めたミニマグライト事件に続く判決となりますが、今回のように飲料容器の形状で立体商標が認められたケースは初めてであり、画期的な判決だといえるでしょう。

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