特許庁は、商標登録の対象を非視覚的なものまで拡張するための法改正案について検討を始めるようです。

前回の知的財産TOPICSでも取り上げられていた「新しい商標の保護のあり方」(「新しい商標」の保護あり方について)について、特許庁では具体的な法改正案の検討に入るようです。

現行の商標法では、商標登録の対象となる標章は、「文字、図形、記号、若しくは立体的形状、若しくはこれらの結合、またはこれらと色彩との結合」と定義されており(商標法第2条第1項)、視覚的に捉えることができるもののみを対象としています。

これに対し、近年では、インターネットその他の広告手段が数多く存在するようになり、各社が自社製品・自社サービスを他社と区別するための手段は多様化の一途をたどっています。こうした現状に対応すべく、特許庁では、従来の視覚的な標章に加えて、においや音などの非視覚的なものを商標登録の対象に含める方針を打ち出し、7月に研究会を発足させ、2010年の法改正を目指すようです。

非視覚的な商標に関し、欧米では既に登録を認めている国が存在していますが、日本を含め、韓国、中国などのアジア諸国では、登録を認めていない国が殆どです。日本における法改正の動きが、近い将来のアジア諸国における商標法の改正に影響を与える可能性もあり、企業の広告・販売の戦略が一層活性化していくものと考えられます。

 

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