特許庁は、検討ワーキンググループにおいて、動き、音等の新しいタイプの商標の保護対象及びその具体的方策について検討を行なっていますが、第4回目の検討ワーキンググループでは、「位置商標」について検討が行われたようですので、その内容をご紹介します。

WIPOの常設委員会(SCT)では、位置商標は、商品等に付す視認できる標章が、それ自体では識別力を発揮しない場合であっても、当該標章を商品等の一定の位置に付すことで識別力を獲得するものであり、標章の付し方(位置)に特徴があるものとして扱われています。位置商標においては標章と位置とは別の概念であると考えられることから、位置商標について検討するにあたっては、位置の概念をどのように商標法において規定し、位置商標の権利範囲を明確に特定するか等について検討する必要があります。

・ 登録要件

位置商標は、標章の位置によって識別力を獲得し、商標登録が認められるものであるから、例えば、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標」(第3条第1項第5号)に該当するものであっても、標章が付される位置によっては識別力を獲得することがあり得るものと考えられる。

したがって、識別性の登録要件を定める第3条において、識別力のない標章であっても、商品等の特定の位置に使用をされることで需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては、商標登録を受けることができるよう規定することとする。

また、識別力のない標章であって、位置によっても識別力が認められない場合においても、商品等の特定の位置に使用をされた結果需要者が何人かの業務 に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては、商標登録を受けることができるよう併せて規定することとする。

ワーキンググループでは、位置商標の権利範囲の特定方法や類似範囲についても検討が行われたようですが、特許庁からの詳細な運用の提示がなければ全貌はみえてこないように思います。

以上

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。