8月6日、官民出資の投資ファンドである株式会社産業革新機構(INCJ)は、大学等に眠るライフサイエンス系の特許を買い取り、事業化を促すことを目的として、我が国初の知財ファンドである「LSIP(Life-Science Intellectual property Platform Fund、エルシップ)」を設立すると発表しました。

大学の特許活用は、これまで各大学に設置されたTLOや大学の知財本部が中心となって取り組まれてきましたが、1.特許を活用しようとする企業側は、ある程度まとまった知財群のライセンスを希望しているにもかかわらず、各大学がバラバラに特許を取得している、2.大学の特許は研究目的で取得されているために、特許をバックアップするデータが不十分で、周辺特許が抑えられていない、という問題点がありました。大学だけではなく、公的研究機関も同様の問題を抱えており、また、企業にも眠っている特許があります。

LSIPでは、こうした問題点を解決するために、大学や公的研究機関、企業等から特許を集約し、不足しているデータの収集のための補足研究の実施や周辺特許の取得を行って、企業側が特許を活用しやすいようパッケージ化したうえで、ライセンスやベンチャーの創出につなげていきます。

今回対象とされるライフサイエンス系の特許は、バイオマーカー、ES/幹細胞、がん、アルツハイマーの4分野の特許です。LSIPの運営は、製薬企業等の知財戦略の第一線で活躍してきた専門家を中心メンバーとする知財ネットワーク株式会社が担います。

INCJでは、今後、ライフサイエンス以外の分野、燃料電池や太陽光発電等の分野でも知財ファンドを設立する検討を進めており、今回のライフサイエンス分野での成功が期待されます。

詳細は、

http://www.incj.co.jp/investment/info.html#info9

http://www.ipsn.co.jp/100806LSIP.pdf

をご覧下さい。

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。