かねてより告知されていた「優先権主張を伴うEPC 出願における、先の出願に対するサーチ結果の提出義務(規則141 及び70b)」について、2010 年10 月5 日に制度運用が公表されました。

今回の公表によって提出義務が免除される出願が列挙されましたが、現時点ではEPOが先の出願についてサーチを行った場合に限られています。 日本特許庁から弁理士会に提供された情報によれば、日本特許庁が先の出願について審査を行った場合の提出義務免除を求める話し合いが持たれているものの、合意の見通しは立っていない模様です。 そのため、このまま合意がなされない場合には、改正規則が施行される2011 年1 月1 日以降に出願されたEPC出願と国際出願については、先の出願が日本出願である場合に、そのサーチ結果を提出する義務が発生することとなります。

追記:
2010年12月9日、欧州特許庁の決定により「先の出願が日本出願である場合」にはサーチ結果の提出義務を免除されることとなりました。なお、決定では、「先の出願が英国出願または米国出願である場合」にも提出義務を免除するとされています。すでに免除対象となっていた「EPOが先の出願についてサーチを行った場合」を含めると日本の出願人にとっては負担が大幅に軽減されることになりますが、免除対象外の出願を先の出願とする場合には依然として提出義務があるため注意が必要です。 なお、新規則141(3)に基づき欧州特許庁から求めがあった場合に、関連出願での先行技術に関する情報を通知から2ヵ月以内に提出する必要がある点には変更はありません。

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