乳酸菌飲料「ヤクルト」のプラスチック製容器の形状を他社商品と識別できる「立体商標」として認めないのは不当だとして、ヤクルト本社が特許庁審決の取り消しを求めた訴訟で、知財高裁は平成22年11月16日、「長年の使用、販売実績から形状のみで識別力を獲得している」と判断し、拒絶審決を取り消しました(平成22(行ケ)10169 審決取消請求事件)。

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文字や図形を伴っていない容器の形状そのものが立体商標として認められたのはコカ・コーラの瓶が最初でした(知財高裁判決平成20年5月)。今回は、コカ・コーラの瓶に次いで2番目となります。

ヤクルト本社は、ヤクルトのプラスチック製容器について、立体商標としての商標登録出願をしていましたが、特許庁は、容器の形状のみでは識別力がないとして、登録を認めませんでした。その後、拒絶査定不服審判を請求しましたが、登録には至らず知財高裁に審決取消訴訟を起こしていました。

判決では、ヤクルトがガラス瓶容器の代替として現在の容器になった1968年以降、40年以上にわたり形状が変わらず、乳酸菌飲料の中でも高いシェアの販売実績がある点が評価され、「容器の立体的形状は、商品名と同等かそれ以上の、強い印象を与え、他社商品との識別力を得ている」として、特許庁審決を取り消す判決が下されました。

海外で販売されているヤクルトも同じ形状の容器が使用されており、米国、ヨーロッパ各国等で立体商標登録が認められています。容器の真ん中部分がくびれている形状は登録になりやすい(?)ということはないと思いますが、コカ・コーラの瓶、ヤクルトのプラスチック製容器に続く立体商標の登録に注目したいと思います。

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