韓国で、米国のプロギアホルディングス社が申請していた、元販売代理店の韓国KJゴルフ社による商品「ゴルフパター」への商標「YES」の使用差止め仮処分が認められた。「ゴルフパター」以外の商品については、販売代理店という地位でなかったということで、使用の継続が認められた。

本件は、元販売代理店が標章の所有者の同意を得ずに取得した商標権にかかる商標の使用が、不正競争防止法により差止めされた事例である。経緯を紹介すると、以下のようである。 米国のプロギアホルディングス社(以下、「米国P社」)は周知商標「yes」の所有者であるが、韓国国内では商標権を取得していなかった。韓国のKJゴルフ社(以下、「韓国K社」)は、韓国国内での米国P社の元販売代理店であったが、代理店としての地位は商品「ゴルフパター」に関してのみで、それ以外の商品については代理店としての地位にいなかった。韓国K社は、米国P社の同意を得ず、商標「yes」に対して商標登録出願をし、商標登録を受け、現在商標権者である。なお、米国P社は韓国K社の商標登録出願を知っていながらも、商標登録に至るまで黙認していた。 代理店契約の破棄後、商標「yes」を使用している韓国K社に対して、米国P社は不正競争防止法等に基づく標章使用差止め仮処分申請を行った(本件)。韓国の裁判所は、代理店の地位にあった商品「ゴルフパター」については、韓国K社の商標権の存在にもかかわらず、その使用は商標権の濫用および不正競争防止法上の不正競争行為に該当することを理由に、米国P社の標章使用差止め仮処分申請を認めた。一方、代理店の地位にいなかった「ゴルフパター」以外の商品については、韓国K社の商標権を正当な権利として認め、米国P社の標章使用差止め仮処分申請を認めなかった。 以上

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