2011年2月16日に特許庁で開かれた“産業構造審議会第15回知的財産政策部会”の議事次第、及び、配布資料が公開されました。このうち、特許制度小委員会の報告書である『特許制度に関する法制的な課題について』について紹介します。

上記『特許制度に関する法制的な課題について』では、特許制度小委員会が過去約一年間にわたって第25回~第33回小委員会を開催して検討してきた、特許制度に関する法制的な課題が報告されています。

当該課題は、「活用の促進」、「紛争の効率的・適正な解決」、「権利者の適切な保護」及び「ユーザーの利便性向上」という四つの観点から次のようにまとめられています。

I.活用の促進

(1)登録対抗制度の見直し

(2)独占的ライセンス制度の在り方

(3)特許を受ける権利を目的とする質権設定の解禁

II.紛争の効率的・適正な解決

(1)特許の有効性判断についての「ダブルトラック」の在り方

(2)侵害訴訟の判決確定後の無効審判等による再審の取扱い

(3)無効審判ルートにおける訂正の在り方

(4)無効審判の確定審決の第三者効の在り方

(5)同一人による複数の無効審判請求の禁止

(6)審決・訂正の部分確定/訂正の許否判断の在り方

III.権利者の適切な保護

(1)差止請求権の在り方

(2)冒認出願に関する救済措置の整備

(3)職務発明訴訟における証拠収集・秘密保護手続の整備

IV.ユーザーの利便性向上

(1)特許法条約(PLT)との整合に向けた救済手続の導入

(2)大学・研究者等にも容易な出願手続の在り方

(3)グレースピリオドの在り方

(4)特許料金の見直し

これらの課題は、今後の特許法改正の方向性を示すものとして注目すべきものと考えられます。

詳細は、下記リンク先の『資料1』(100頁からなるPDFファイル)をご覧下さい。また、やがて公開される当会の議事要旨及び議事録を併せて読むと、より理解が深まることでしょう。

資料:(特許庁HP内)産業構造審議会第15回知的財産政策部会 議事次第・配布資料一覧

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/tizai_bukai_15_paper.htm

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。