Therasense, Inc. v. Becton, Dickinson and Company(Fed. Cir. 2011)(en banc)  対応EP 出願で行った相反する主張を情報開示(IDS)しなかったことが不衡平行為に該当するか否かについて、不衡平行為の判断基準の見直しも含めて連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)大法廷(en banc)で審理されていたところ、判断基準を引き上げる判決が5月25日に出された。

「情報の重要性」及び「欺く意図」の双方に基づいて不衡平行為を判断する枠組みは変わらないものの、それぞれについて下記の通り基準が明確にされ、これらを“clear and convincing evidence”に基づいて立証する必要があるある旨が判示された。

「情報の重要性」:その情報が提出されれば特許されなかったはずであるという“But for”基準を採用

「欺く意図」:情報を知っており故意に提出しなかったという“Knowing and deliberate”基準を採用

そして、「欺く意図」が高ければ「情報の重要性」が低くても(あるいはその逆)不衡平行為が成り立つという“sliding scale approach”は否定された。

さらに、不衡平行為の存在があったら直ちに権利行使不能に繋がるものではなく、不衡平行為により権利行使不能とすることの正当性を裁判所は判断すべきとした。

今後は、不衡平行為の立証が厳しくなると予想される。この判決を受けて、米国特許商標庁は出願人に向けてガイダンスを出すと発表している。

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