特許権の存続期間の延長登録出願に関する最高裁判決(平成21年(行ヒ)第324から326号)をふまえて作成された「特許権の存続期間の延長」の審査基準改訂案について、意見募集が行われています。

改訂案は、特許法第67条の3第1項第1号における「特許発明の実施に政令で定める処分を受けることが必要であった」についての考え方が同最高裁判決 注) と齟齬しないことなどの要件を満たすことを基本方針とし、同号の判断において、「特許発明の実施」を以下のようにとらえて、「政令で定める処分を受けることが必要であった」か否かを判断することなどをポイントとしています。

「特許発明の実施」は、

処分の対象となった医薬品その物の製造販売等の行為又は処分の対象となった農薬その物の製造・輸入等の行為ととらえるのではなく、

処分の対象となった医薬品の承認書又は農薬の登録票等に記載された事項のうち特許発明の発明特定事項に該当するすべての事項(「発明特定事項に該当する事項」)によって特定される医薬品の製造販売等の行為又は農薬の製造・輸入等の行為ととらえる。

なお、改訂案の詳細については、以下のページをご参照ください。

http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/iken/iken.htm

注) 最高裁判決の主旨:

『特許権の存続期間の延長登録出願の理由となった薬事法14条1項による製造販売の承認(以下「後行処分」という。)に先行して、後行処分の対象となった医薬品(以下「後行医薬品」という。)と有効成分並びに効能及び効果を同じくする医薬品(以下「先行医薬品」という。)について同項による製造販売の承認(以下「先行処分」という。)がされている場合であっても、先行医薬品が延長登録出願に係る特許権のいずれの請求項に係る特許発明の技術的範囲にも属しないときは、先行処分がされていることを根拠として、当該特許権の特許発明の実施に後行処分を受けることが必要であったとは認められないということはできないというべきである。』

 

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。