Mayo v. Prometheus Prometheusは、免疫介在性胃腸疾患の治療効果を好適化する特許の方法クレームをMayoが無断で使用しているとして、2004年に地裁に提訴していた。

その中で、その特許方法が米国特許法第101条の特許可能な主題であるか否か争われていた。地裁では特許可能な主題でなく特許は無効であると判断されていたが、CAFCでは特許は有効であると判断されていた。

特許方法は、「薬剤の投与工程」、それに伴う「体内の代謝物量の決定工程」を含み、決定した代謝物量に基づいて薬剤の投与量の見直しを指示する「wherein節」ものであった。

最高裁は、本件特許クレームは、薬剤投与後の血中の代謝物量と、その薬剤による効果やリスクの見込みとの相関関係を記載したものであり、

自然法則そのものである。投与工程や決定工程は、この相関関係を利用

するために必要なデータを収集することを医者に指示するものであり周知

技術に過ぎず、自然法則の真の応用を確実に具現化する追加的特徴は記

載されていない。

よって、特許できない自然法則を特許可能な自然法則の適用に変換しておらず、特許方法は自然法則それ自身をクレームしているのと同じであるとして、特許は無効であると判断された(2012.3.20)。

なお、米国政府は、新規性102 条や自明性103 条等の他の条項でチェックできるので、自然法則そのものの記述を実質的に超える工程があれば101条の条件を満たすべきと意見を述べていたが、最高裁は法的安

定性を害するとしてこの意見を否定した。判決翌日に公表された米国特許商標庁のメモランダムでは現状のガイドラインに基づいた審査を審査官に呼びかけているが、今後、101条違反の拒絶理由が増える可能性も懸念される。

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。