平成26 年3 月11日、経済産業省は、同日、「特許法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、同法案を第186 回通常国会に提出することを発表した。同法案には特許法、意匠法、商標法、弁理士法、国際出願法の改正案が含まれており、国際調和を図りつつ、地域の経済や雇用を支える中小企業・小規模事業者にとっても一層使いやすい知的財産制度を構築することを目的としている。今回は、特許法及び商標法について改正の概要を紹介する。

(1)保護対象の拡充
 既に他国で広く保護対象となっている色彩や音といった商標について、我が国商標法の保護対象に追加するとともに、出願手続等について所要の規定の整備を行う。
 商標法の保護対象の拡充については、国際的な趨勢となっているばかりでなく(海外では多くの国で既に保護されており、その動きも広がっている)、我が国企業の保護のニーズも高まっていることもあり、産業構造審議会知的財産分科会商標制度小委員会において長年検討されてきた。当該検討結果については、平成25年9月に「新しいタイプの商標の保護等のための商標制度の在り方について」として報告書の取りまとめが行われ、該報告書を踏まえ、動き・ホログラム・輪郭のない色彩・位置及び音からなる商標を新たに商標法の保護対象とすべく、改正案は作成された。

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(2)地域団体商標の登録主体の拡充
 商工会、商工会議所及びNPO法人を商標法の地域団体商標制度の登録主体に追加する。地域ブランドの更なる普及・展開を図る目的である。

 今般の法改正の方向性については、商標制度小委員会取りまとめの上記報告書にコンパクトにまとめられているので参照されたい。第186回通常国会における審議の経過に要注目である。

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