2014年3月には、統一特許裁判所に関して「第16次規則案公表」、「仏大統領の協定批准承認」、「裁判官候補者向けトレーニングセンターの開設」、「スウェーデン等における地域部創設に関する協定締結」などの動きがあったが、4~5月にも、欧州単一効特許及び統一特許裁判所の創設に向けた動きが続いた。

まず、5月15日に、EU内の裁判管轄等を規定するブラッセルI規則について統一特許裁判所創設に必要な改正が欧州議会及び欧州連合理事会で署名された。また、同日に、英国では特許法の改正法が成立したことで、統一特許裁判所協定の実施に必要な規定を定める準備が整った。5月25日には、デンマークで国民投票が実施され、統一特許裁判所協定の批准に必要な賛成票数が得られた。

4月30日には、欧州特許庁(EPO)の経済及び科学諮問委員会(ESAB)が、声明を公表した。声明では、単一効特許のメリットとして、管理の簡素化、コスト削減、保護の地理的拡大が挙げられ、統一特許裁判所のメリットとして、特許訴訟の重複の回避と、多数の国々で権利化する企業にとっての権利行使のコスト削減が挙げられている。一方で、統一特許裁判所がどのように機能するか(ドイツ型又は英国型のどちらに近くなるか)についての懸念も示されている。また、統一特許裁判所の存在により、トロールの活動が活発にならないようにすべきとも指摘している。

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。