特許庁では、審査の迅速性及び適格性の向上のため、特許出願に係る発明が新規性・進歩性を有していないなどについて、情報提供を広く受け付けている。

情報提供件数は、年間7千件前後で推移している。平成25 年12 月に起案された拒絶理由通知の調査によると、情報提供された案件の73%において、情報提供された文献等が拒絶理由通知の引用文献等として利用されており、審査官によって積極的に活用されていることがわかる。

(1)情報提供制度の概要

特許出願がなされた後は、特許付与後であるか否かにかかわらず、「いつでも」「誰でも」(匿名可)情報提供を行うことができる。拒絶理由や無効理由のうち、特許法第25 条、第32 条、第37 条等を除いた、特施規第13 条の2 第1 項各号に掲げる理由(新規性・進歩性欠如、記載要件違反など)に関する情報を提供することができる。

(2)情報提供を行う際の手続

特施規の様式20に従って書類を作成し、特許庁長官宛に郵送又はインターネット出願ソフトによる提出を行う。なお、インターネット出願ソフトを利用して情報提供を行った場合には、郵送の場合と比較して、情報提供の内容を早期に審査官に届けることができる。

(3)特許異議申立制度との対比

2015 年導入予定の特許異議申立制度においては、特許掲載公報の発行の日から6 か月以内に申立てを行う必要があり、また、匿名(ただし、ダミーは可能)での申立てが認められないのに対し、情報提供制度では、特許出願後であればいつでも情報提供が可能であり、また、匿名で情報提供を行うことが認められている。

参考:特許庁ホームページ

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。