Karen Millen Fashions Ltd v Dunnes Stores (Case C-345/13)19 June 2014

欧州連合司法裁判所(CJEU)が共同体意匠について下した本判決のポイントは、以下の2点である。

  1. 意匠が独自性(規則6 条)を有するか否かを判断する際には、「独自の、個別の、明確な、特定された」先行意匠と比較しなければならいとした。すなわち、意匠の独自性を評価する際は、原則として、先行意匠の1つ1つと個別に比較して判断しなければならず、複数の意匠の一部の特徴を寄せ集めたような意匠を想定し、これと比較してはならないことを示した。
    CJEUが判示したこの基準によれば、欧州では日本よりも権利の有効性のハードルが低くなる可能性がある。
  2. 無登録共同体意匠の有効性推定の要件(規則85条(2))の1つについて、意匠権者側は無登録共同体意匠のどの構成が独自性を備えているかを提示すればよく、証明をする必要はないと判示した。無登録共同体意匠制度とは、日本の不競法2 条1 項3 号に近い、製品形状のデッドコピー排除のための制度である。基本的に、新規性や独自性を備えなければならない点は「登録」共同体意匠制度と同じであるが、権利行使の際に権利が有効であると推定されるための要件として、(i)当該意匠が公衆に利用可能になったことの証拠を提出し、(ii)何が独自性を構成しているのかを示す必要がある。今回(ii)の要件について「証拠」を提出する必要はないとされたので、権利者側の立証負担は軽減されたことになる。
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