既報のとおり、Alice v. CLS Bank 事件において、米国連邦最高裁判所は、金融取引リスクの管理に関する発明が特許法101条の保護適格性を満たさないとの判断を2014年6月19日に下した。

この判決の判旨が、他の訴訟だけでなく、米国特許商標庁(USPTO)の審査における判断にも影響を及ぼし始めている。

まず、最高裁は、6月30日、同様に101条の保護適格性が争点となっているUltramercial v. Hulu 事件について、2 度目となる連邦巡回控訴裁判所(CAFC)への差し戻しを命じた。

また、CAFCは、7月11日、Digitech Image Technologies v.Electronics For Imaging(Case No.13-1600)への判決を下し、他の先例とあわせてAlice v. CLS Bank最高裁判決を引用しつつ、保護適格性なしとした地裁の判断を支持した。本件発明は画像処理技術に関連するもので、クレーム1ではデバイス・プロファイル(Device Profile)が、クレーム10ではデバイス・プロファイルの生成方法が記載されていた。

CAFCは、当該デバイス・プロファイルは情報を有形化したもの(物理メモリ等)ではなく、当該生成方法も物理的装置からの入力が限定されておらず抽象的なプロセスであると認定した。

さらに、USPTOは、6 月25日に暫定インストラクションを公表した後に、許可通知の発送後に許可を一旦取り下げて、保護適格性の拒絶理由を通知した案件があることを8 月4 日付Director′s Forumで説明している。

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