2013年におけるマレーシアへの特許出願件数は7,350件、登録件数は2,691件と前年よりも引き続き増加しており、その内、出願では1,600件程度が米国からの出願であり、1,400件程度が日本からの出願となっている。

その一方、審査官の不足などから審査の遅延が問題となってきており、早期権利化を望む出願人には支障となっていた。

このような状況の中、日本国特許庁は、マレーシア特許庁との間において、2014年10月1日から特許審査ハイウェイ(PPH)を開始することに合意した。

これにより、日本で特許になりうると判断された出願については、出願人の申請によりマレーシアにおいて簡易な手続きで早期の審査が可能となる。

なお、マレーシアでは、通常の実体審査に代えて、所定国(日本など)の審査結果に基づいて特許付与の実体的審査を行う「修正実体審査(MSE)」を利用することも可能である。

また、マレーシアは、ASEAN特許審査協力(ASPEC)プログラムの参加国であり、他のASPEC参加国の審査結果を活用して審査時間の短縮を図ることも選択肢の1 つとなっている。

各案件の条件に応じて、これら2つの既存の制度と新たに始まったPPHとを使い分ける場面も考えられるため、今後、利用実績の蓄積が待たれる。

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