2012年5月10日にスタートして、今まで複数回にわたって試行期間が延長されてきた「Quick Path Information Disclosure Statement (QPIDS)」であるが、2015年9月30日まで更に延長されることが米国特許商標庁(USPTO)から発表された(追記のとおり、試行期間は2017年9月30日まで更に延長された)。USPTOの発表には運用上の変更点は特に含まれていないため、試行期間だけが1年間更に延長された形となっている。

このQPIDSは、IDSを特許発行料の支払後であって特許発行までの間に行う際に、所定の要件を満たせば、特許発行の取下および継続審査請求(RCE)を回避できるプログラムとなっている。

具体的には、QPIDSにより提出された情報が特許性に影響を与えるものではないと審査官に判断された場合には、IDSの考慮を示した訂正許可性通知書(corrected notice of allowability)が発行され、その後特許発行手続に進む。ここで、予め支払ったRCE費用は出願人に返金され、RCEによる特許発行の遅延も回避できる。一方、QPIDSにより提出された情報が特許性に影響を与えるものであり、提出情報に基づいて審査を再開する必要があると審査官が判断した場合には、RCEが行われたものとして審査が再開される。

***追記及び加筆(2015年9月18日)***
USPTOウェブサイトの「Quick Path Information Disclosure Statement (QPIDS)」のページが2015年9月16日付けで更新され、試行期間が2016年9月30日まで延長された。なお、今回の試行期間延長においてもパイロットプログラムの内容に変更はない模様である。
(※その他、2014年10月20日掲載時本文の一部を加筆・修正)

***追記(2016年9月26日)***
上記ページの2016年9月23日付け更新により、2017年9月30日までの試行期間延長が発表された。

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