2014年11月1日、欧州特許庁(EPO)は、先に施行済みである規則改正の反映を含む改訂審査ガイドラインを施行した。

規則改正を反映した改訂には、既報の規則36(分割出願の時期的制限緩和)及び規則164(追加調査手数料の支払い機会拡大)に関連する事項が含まれるが、他の改訂事項の中では、新規事項の判断に関する留意点が明確化された点が興味深い。

具体的には、パートH第IV章2.3では段落が1つ追加され、出願時書類に開示されている事項の判断における「当業者」とは技術的な専門家であることを強調する一節が加えられている。
(注:2015年の改訂により構成が変更されたため、2015年版では、該当箇所はパートH第IV章2.2 Content of the application as “originally” filed – general rulesの移動している。)

また、パートH第V章3.2.1における中間概念化(intermediate generalisations)の規定についても、「当業者」の技術常識(common general knowledge)を考慮するように求める一節を含む新しい段落が追加されている。

いずれも、最近の審決例に加えて、2014年2月にEPOが開催したシンポジウムの結果を反映したものと考えられ、今後の審査実務にどの程度の変化が生じるのかが注目される。

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