近年、米国では、2010年のBilski 判決、2012年のMayo判決、2013年のMyriad判決、そして2014年のAlice判決が最高裁から相次いで下され、特許法101 条の保護適格性に関する議論が活発になっている。

しかし、いずれの最高裁判決も実務に明確な指針を与えるものではなかったため、審理対象であったソフトウェア関連発明、遺伝子関連発明等だけでなく、自然物を利用するような発明についても、出願人はもちろん、米国特許商標庁(USPTO)の審査官の間にも戸惑いが生じてい るといっても過言ではない。

そのような現状の中、2014 年12 月16日、USPTOは、「特許保護適格性に関する2014年暫定ガイダンス(2014 Interim Guidance on Patent Subject Matter Eligibility)」を公表した。このガイダンスでは、上記4 つの米国最高裁判決を網羅するとともに、USPTOの審査官が発明の保護適格性を判断する際に検討すべき点が提示されている。

今回のガイダンスは、自然法則、自然現象及び自然物に関連する部分については、2014 年3 月に公表された前回のガイダンス(March 2014 Procedure)に比べて、Mayo 判決およびMyriad判決を適切に反映しているとの意見が多い。また、抽象的アイディア(Abstract Idea)に関しては、Alice 判決だけではなく、米国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)による最新の判決であるUltramercial 事件、DDR Holdings 事件なども事例として網羅している。そのため、関連する技術分野の出願実務には重要な資料と言えよう。

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