特許庁は、2015年7月2日から10日にかけて、「巡回特許庁 in KANSAI」を実施した。このイベントは、各地域においてより一層質の高い行政サービスを提供することを目的として、地域拠点において巡回審査・巡回審判等を一定期間に集中的に実施する「巡回特許庁」の第1弾に位置付けられている。

特許庁は、世界最速・最高品質な審査と地域・中小企業等への支援策の普及のため、出願人等の制度ユーザーのニーズに応える質の高い行政サービスを提供している。しかし、特許庁は、遠方の出願人である企業等との直接のコミュニケーションを通じて、出願人にとって納得感のある審査・審判を行うことや、地域において知的財産を活用できていない企業等への支援策の周知活動については、更に全国に浸透させる必要があると考えている。

「巡回特許庁 in KANSAI」では、巡回審査(出張面接審査)だけでなく、知的財産の未活用企業などへの意識啓発のための様々な講演や制度説明会等のプログラムも集中的に提供された。

なお、「巡回特許庁 in KANSAI」の実施に先立つ2015年3月20日には、大阪商工会議所が、特許庁の関西における新たな審査拠点として、「関西特許庁(仮称)」を大阪に設置する要望を公表している。米国、欧州、中国、インド等でも1つの国・地域の中で複数の審査拠点が存在しており、世界的にみて決して珍しい施策ではなく、今回の「巡回特許庁 in KANSAI」が、関西特許庁創設の試金石となるのかは興味深いところである。

【出典】
経済産業省「地方における巡回審査や知財支援策等の周知の強化を図ります~「巡回特許庁 in KANSAI」を開催します~
大阪商工会議所、日本弁理士会近畿支部「特許庁の大阪拠点設置に関する要望~「関西特許庁(仮称)」の創設を~

【関連記事】
知財トピックス(日本情報)特許庁、面接審査関連施策の拡充を発表 ~「巡回特許庁」の開催地域拡充、「INPIT近畿統括拠点(仮称)」での面接審査実施など~ 2017-01-06

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。