韓国大法院(最高裁判所に相当)は、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(PBPクレーム)に関して、2015年1月と2月に相次いで判決を下し、従前の解釈を変更する判断を示している。主なポイントは次の通りである。

1.特許要件に関する判断(2011フ927・2015年1月22日判決)
PBPクレームについては、製造方法により物を特定するほかない等の事情があるか否かに関係なく、その製造方法によって特定される構造や性質などを持つ「物」として把握し、新規性・進歩性を判断する。

一方、日本の「プラバスタチンナトリウム事件」に対する2015年6月の最高裁判決とは異なり、明確性要件の判断において、「出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情」等を考慮するといった判示は含まれていない。

2.権利範囲に関する判断(2013フ1726・2015年2月12日判決)
PBPクレームに対し、特許侵害段階においても、特許要件に関する判断と同様の法理が適用されることを明確にし、「明細書の全体的な記載により把握される発明の実体に照らして、広過ぎる等の不合理な事情」があるときは、権利範囲をクレームに記載された製造方法の範囲内に限定できるとの但書を追加した。

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