グローバル特許審査ハイウェイ(PPH)は、利用可能なPPHの種類を参加する国・地域の間で共通化した、多数国間の枠組みである。グローバルPPHの参加国の中では、通常型PPH、PPH MOTTAINAI、PCT-PPHという3種類のPPHを利用することができる。2015年7月6日、このグローバルPPHにドイツとエストニアが加わった。

エストニアが加わったことで、日本との間でPPHを実施する国・地域の数は34になった。

ドイツは日本との間で2008年3月25日からPPH試行プログラムを実施してきているが、今回のグローバルPPHへの加入により、ドイツに対しては新たにPCT-PPHも利用可能になる。

2014年末時点での日本からドイツへのPPH申請の件数は累計で1,642であり、外国へのPPH申請としては5番目に多い。今回、PPHの選択肢が増えたことで、ドイツへのPPHの利用がさらに活発になるかもしれない。ドイツでは、PPH申請から最初のオフィス・アクションが発行されるまでの期間は平均で6.3ヵ月であり(2014年7~12月期)、その長さは他国と比べて目立つ (例えば、米国:3.2ヵ月、ロシア:3.5ヵ月、韓国:2.4ヵ月)。しかし、全般的に審査が遅いドイツでは、その約半年という期間は魅力的な早さといえよう。

なお、ドイツには、早期審査申請という制度があり、申請から3ヵ月ほどで最初のオフィス・アクションを得られると言われている。また、ドイツ特許庁のウェブサイトによると、出願から4ヵ月以内に審査請求をすると2~2.5年程度で査定まで至るようである。

【出典】
日本特許庁「特許審査ハイウェイについて > ガイドライン(要件と手続の詳細)・記入様式
日本特許庁「PPH Portal Statistics」、「PPH Portal Statistics (日本語)
ドイツ特許商標庁「「Patent > FAQs: “Wie lange dauert das Erteilungsverfahren?”

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