韓国特許庁は、2015年10月1日に改訂意匠(デザイン)審査基準を施行した。

今回の改訂では、立体形状を示すための陰影や細線の使用について認める旨が明示された。従前は、「ぼかし線」(アール部分に途切れた状態で引く細線)程度は認められることが多いものの、米国でよく用いられる「陰影」(Shading)は認められ難い傾向があったが、改訂により陰影を使用できることが明確になった。

また、多物品を含む意匠を1意匠と認める対象についても、具体例を示して明確化した。例えば、物理的に分離した2つの物品であっても、トランプやスーツの上下のように当然に1つの製品として取引がなされるものは1意匠として取り扱われ、また、衣類等で模様などを表すために着用者の身体が図面上表れていても、1意匠と取り扱われる。さらに、容器等と一体的に販売等される物品(例えば、容器が結合したロウソク)についても、容器とロウソクの2意匠からなるものではなく、容器と一体的に1意匠として取り扱われることが明示され、いわゆる動的意匠についても1意匠であることが明示された。

なお、パリ条約による優先権主張を伴う出願の要旨変更の判断基準も明示された。この中では、要旨変更の判断に際し、基礎出願の内容も参酌できることになっている。この点、あくまでも国内出願のみを判断の対象とする日本の意匠実務とは異なっているが、出願人にとっては有利に働くものであると思われる。

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