(※特許の料金改定案に関する続報はこちら

2015年11月、米国特許商標庁(USPTO)は特許と商標のそれぞれについて、料金改定に関する公聴会を実施した。特に特許については、情報開示陳述書(IDS)の規則改正も伴う大幅な改定を含んでおり、正式な規則改正案の公表、意見募集など、今後の動向が注目される。

各公聴会で公表された改定案の概要は下記のとおり。

<特許・意匠について>
USPTOのPatent Public Advisory Committee(PPAC)は11月19日に公聴会を実施し、値上げを中心とする庁費用改定案を示した。

出願時の費用については、特許が合計$120アップ、意匠が合計$200アップが提案されており、登録時の費用については、特許が$40アップ、意匠が$440アップが提案されている。

また、特許については、継続審査請求(RCE)が$300アップ、審判請求(審判部への回付まで)が合計$700アップ、当事者系レビュー(IPR)(審理開始後まで)が合計$7,500アップ、付与後レビュー(PGR)(審理開始後まで)が合計$8,000アップとそれぞれ大幅な値上げの提案となっている。

さらに、特筆されるのは、IDSに関する費用改定案である。改定案では、現行規則において提出時期等に応じて必要とされているCertification(証明書;陳述書)を廃止しつつ、次の①~④の提出時期に応じて料金が変わる体系が示されている。

①$0(出願~3か月又は最初のオフィスアクションのいずれか遅い方の間)
②$300(①以降~許可通知前)
③$600(②以降~発行料(issue fee)支払まで)
④$600及び特許発行取下げ(発行料支払以降~特許発行前)

なお、USPTOの説明資料によれば、現在試行中のプログラムであるQPIDSは不要になるとあるが、規則改正案は公表されていないため、Certificationの廃止を含めてIDSに関する見直しの詳細は不明である。

今後のスケジュールは、2016年春に規則改正案公表、同年の秋遅くに最終規則公表、2017年1月に施行予定とされている。

<商標について>
USPTOのTrademark Public Advisory Committee(TPAC)は11月3日に公聴会を実施し、同月30日付けで報告書を公表した。

公聴会の配付資料によれば、電子出願費用は据え置かれているものの、紙出願については$375から$600への大幅値上げが提案されている。その他、請願書(petition)、使用陳述書(statement of use)提出の期間延長請求、異議申立書(Notice of Opposition)等については、概ね、電子手続は$100の値上げ、紙手続は$200の値上げが提案されており、手続の電子化を促す方針が見受けられる。また、異議申立については、期間延長時の手数料と延長理由に関する提案が含まれている。

今後のスケジュールは、2016年5月に規則改正案公表、同年11月に最終規則公表、2017年1月に施行予定とされている。

【出典】
米国特許商標庁「Fee Setting and Adjusting

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