商工省産業政策推進局(DIPP)の名義による特許法規則改正案(2015年10月26日付け)及び商標法規則改正案(2015年11月17日付け)が公表され、パブリックコメントの募集が行われた。今後については、2016年中の施行を予想する見解があるものの、出願人への負担が大きい改正内容については反対意見も挙がっている模様であり、動向が注目される。
(※改正特許規則の施行については、2016年6月1日付けの追記参照)

両規則改正案の内容は多岐に渡るが、特に下記の事項が注目される。(※注:庁費用に関して、1ルピーは約1.8 円(2015年12月下旬現在))

■特許規則改正案
1.アクセプタンス期間の短縮(規則24B(4)及び(5))
特許可能な状態にするまでの期間(アクセプタンス期間)を、最初の審査報告を出願人に送付した日から4か月へ短縮(現在は12か月)、庁費用支払いにより2か月延長可能とする。

2.早期審査制度の導入(規則24C)
所定の手数料(電子出願をした法人は250,000ルピー)に加えて、インド国内での製造開始(又は2年以内の製造開始)等の種々の要件を満たすことで、早期審査の請求を可能とする。

■商標規則改正案
1.庁費用値上げ(規則11)
・電子出願の場合:
出願費用  = 4,000 ルピー → 8,000 ルピー
更新手数料 = 5,000 ルピー → 10,000 ルピー
・紙手続の場合:
電子出願の場合の10%割増し

2.出願前使用に関する宣誓供述書の提出義務化(規則26)
出願日前における商標の使用を主張する場合、証拠書類と共に使用を証明する宣誓供述書の提出を義務化する。

3.早期審査の運用改善(規則35)
通常の5倍の出願費用支払いにより、審査報告書の送付までだけでなく、最終処分の手続きに至るまでを早期化する。

【出典】 ※ウェブサイトのリニューアルによりリンク切れ
インド特許意匠商標総局「Draft Patent (Amendment) Rules 2015
インド特許意匠商標総局「Draft Trade Marks (Amendment))Rules 2015

***追記(2016年6月1日)***
2016年5月16日、インド特許意匠商標総局(CGPDTM)は改正特許規則「Patents (Amendment) Rules 2016」を公表し、同日に施行した。なお、翌々日の5月18日には一部の改正規則についての補足説明となる公告が出されている。

本記事で取り上げた2項目は、案の段階からは変更されて下記の内容で施行されている。

1.アクセプタンス期間の短縮(規則24B(3)~(6)等)
・最初の審査報告を出願人に送付した日から「6か月」へ短縮
・「3か月の延長」が可能(電子出願をした法人の場合、延長費用は1か月につき2,000ルピー))
・施行日以降に発行される審査報告に適用
2.早期審査制度の導入(規則24C)
「インドが国際調査機関又は国際予備審査期間である国際出願」又は「出願人がスタートアップ企業」である場合に、庁費用支払い(電子出願をした法人は60,000ルピー)により早期審査の請求が可能

その他、改正により、出願から3か月以内とする委任状の提出期限(規則135(1))、延長不可の期限の明確化(規則138)、フォームの更新等が行われている。

【出典】 ※ウェブサイトのリニューアルによりリンク切れ
インド特許意匠商標総局「Patents (Amendment) Rules 2016: English | Public notice
インド特許意匠商標総局「Clarification regarding the Patents (Amendment) Rules 2016

【参考】
インド特許意匠商標総局「IP Acts and Rules」 ※ウェブサイトのリニューアルによりリンク切れ
日本特許庁「外国産業財産権制度情報:インド特許法・特許規則の日本語仮訳

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