2012年9月に制度が施行されてから、米国では当事者系レビュー(IPR)等の付与後手続きが活発に利用されています。出願の経過情報及び審査書類は、米国特許商標庁(USPTO)のPAIR等で確認できますが、IPR等については、USPTOのウェブサイトで提供されている「Patent Review Processing System(PRPS)(※新システム「PTAB E2E」については、2016年7月20日付けの追記参照)」で確認することができます。

PRPSのトップページで、「Direct Link」をクリックし、初回アクセス時に表示されるログイン画面で「Search for a proceeding / Browse the proceedings」を選択すると検索画面が表示されます(ユーザー登録なしでも閲覧可能)。検索画面では、ケース番号、特許番号又は出願番号を使って検索すると、経過情報と提出書類を確認することができます。

なお、付与後手続きに関する統計情報は毎月更新されており、IPRについては2016年3月31日時点で終結した2,872 件に対して、審理開始対象となったすべてのクレームが無効(All Instituted Claims Unpatentable)と判断された割合は下記の通りとなっています。

  • 2016年3月31日時点で終結した件数: 2,872 件
  • 審理開始対象となったクレームすべてが無効(All Instituted Claims Unpatentable)と判断された割合:
    ・終結したIPR全件(2,872件)対して、22%
    ・審理開始されたIPR(1,443件)に対して、44%
    ・全ての最終書面決定(894件)に対して、72%
    ※IPR等の付与後手続きにおける審理の流れについては、関連記事「米国特許法改正施行後における他者への対抗手段~USPTO公表資料から見る利用傾向~」の図6参照

***追記(2016年4月21日、4月26日)***
本文、出典ともに初出時からリンク先を変更
統計に関する情報を追記・加筆

***追記(2016年7月20日)***
2016年7月9日より、「Patent Review Processing System(PRPS)」は「Patent Trial and Appeal Board End to End (PTAB E2E)」へ移行されました(ただし、Derivation手続を除く)。

また、厳格すぎるとの批判が多いIPR等の手続における補正/訂正について、2016年4月30日付けでUSPTOは調査報告書「Patent Trial and Appeal Board Motion to Amend Study」を公表しています。

【出典】
米国特許商標庁「Patent Trial and Appeal Board (PTAB)」及び「Patent Trial and Appeal Board / Trials
※付与後手続き(IPR, PGR, CBM)全般に関する情報(関連規則、先例となる審決例、FAQ、統計等)が集約されているページ
米国特許商標庁「Director’s ForumPTAB Replaces Patent Review Processing System
※従前の「Patent Review Processing System(PRPS)」に代わって運用が開始された「Patent Trial and Appeal Board End to End (PTAB E2E)」に関するブログ記事
米国特許商標庁「Director’s ForumFurther Insight Provided on PTAB Amendment Motions with New Study
※IPR等における補正/訂正に関する調査報告書に関するブログ記事

【参考】
米国特許商標庁「Preissuance Submissions / Resources
※情報提供制度に関する情報(関連規則、FAQ、統計等)が集約されているページ
ジェトロ「米国発 特許ニュース:2016年5月16日 USPTO特許審判手続でのクレーム補正に関する調査報告書を発表
※「Patent Trial and Appeal Board Motion to Amend Study」に関する日本語での紹介

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