中国国家知識産権局(SIPO)が2010年7月から意匠に関する技術評価書の請求受理を開始して以来、約5年が経過した2015年8月15日時点で累計1万件を突破した。

技術評価書が請求される意匠に係る物品の内訳を見ると、家具、家庭用品、灯具、包装、通信、交通設備等、日常生活で接触が多い分野に集中している。

中国意匠制度は無審査主義を採用しているため、技術評価書によって権利の有効性を確認する場面は少なくない。例えば、SIPOによって設立された「快速維権中心(行政取締りを行う部門)」による意匠権侵害の取締りの際には技術評価書が必要とされている。また、人民法院(裁判所)での係争、税関での登録にも利用されている。さらに、インターネット上での商取引サービスを提供している会社が、自社ウェブサイト内での模倣品販売者に対してサービス利用停止等の措置を取る場合にも、技術評価書が利用されている。なお、意匠の技術評価書を請求するためには請求人には利害関係人であることが求められる。また、否定的結論が出る比率は約22%である。

近年、技術評価書の請求件数は増加しているが、このことは意匠権の活用が活発になってきたことを示していると言えよう。2015年の意匠登録件数が約48万件(日本は約2.6万件)であることを考えても、請求件数は今後も増加することが予想される。

【出典】
中国知识产权资讯网「我国外观设计专利权评价报告请求量突破1万件

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