特許庁は、2016年3月11日に意匠審査基準の第7部第4章「画像を含む意匠」を改訂し、「74.4.3 創作非容易性」については4月1日以降に審査される意匠登録出願に、「74.4.3 創作非容易性」を除く部分については同日以降の意匠登録出願に、それぞれ適用を始めた。

今回の改訂は、モバイルデバイスの急速な普及と情報機器などに利用されるグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)等の創造的な画像を保護する必要性等が背景となっており、産業構造審議会 知的財産分科会 意匠制度小委員会で長期にわたって検討されてきた。その過程で、2014年1月には報告書「創造的なデザインの権利保護による我が国企業の国際展開支援について」が取りまとめられ、その後、2016年2月に報告書「画像デザインの保護の在り方について」が公表された後に承認され、審査基準改訂の形で適用開始に至っている。

なお、その間には、運用面の取り組みとして、イメージマッチング技術を利用した登録意匠の検索システムの準備が進められ、2015年10月1日からは「画像意匠公報検索支援ツール(Graphic Image Park)」のサービスが提供開始されている。

特許庁ウェブサイトでは、2016年1月から3月に全国各地で開催された説明会テキストが掲載されており、その中では、下記を含む意匠審査基準改訂のポイントが解説されている。

  • 画像を含む意匠の登録対象の拡充
    時期を問わず、物品に「記録」されたことをもって物品と一体化した「意匠」を構成する画像と認め、意匠登録の対象とする(例:ソフトウェアのインストールに基づく電子計算機の付加機能の画像)
  • 画像を含む意匠の創作非容易性判断基準の明確化
    創作容易と判断する際の論理構成を明記
    判断主体(当業者)が有する知識の範囲を明確化
    意匠の着想や独創性の評価で参酌できる事項の明記

【出典】
特許庁「画像を含む意匠に関する意匠審査基準の改訂について

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