既報の通り、2017年3月1日施行予定の改正特許法により、日本の異議申立制度に相当する特許取消申請制度が韓国で導入されます。申請可能な期間は「特許権の登録公告日から6か月以内」とされていますが、ここで実務上注意すべき点が、特許出願の審査期間、特に、特許査定を含む最終処分期間との関係です。

韓国では、2010年の24.6か月をピークに最終処分期間が短縮傾向にあり、2014年は16.7か月まで短縮されたとの統計があります(【出典1】参照)。つまり、韓国を第1国とする出願を中心に、公開公報の発行前に特許権の登録が公告されるものが出てくることになります。欧州特許庁提供「Asian patent information」の記事によれば(【出典2】参照)、韓国ではこのような場合には公開公報は発行されないとのことで、さらに、同記事で紹介されている韓国特許庁の統計によれば、そのような韓国特許出願は全体の約40%に上るとのことです。

そのため、今後は特許取消申請制度を活用する観点からも、韓国特許のウオッチングにおいては、登録公報を網羅する重要性が増すことになりそうです。

【出典1】Five IP offices「(IP5 statistics reports) IP5 Statistics Report 2014 Edition: Statistical Tables ※Excelファイル中の”Procedures”のシート」
【出典2】欧州特許庁「(Asian patent informationKorea: New statistics on patent pendency periods at KIPO

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