改正タイ商標法が2016年4月29日に官報に公示され、7月28日に施行された。主な改正点は以下のとおり。

  1. 商標の定義拡大
    音商標の登録が可能に
    ※注:改正法施行時点で受付は開始されておらず、実際に出願が可能となるのは施行から1年以上後になるとの見方も出ている。
  2. 多区分制度の導入
    単区分制度(1出願につき1区分のみ指定可能とする制度)を改め、多区分制度を採用
  3. 連合商標制度※の廃止
    ※同一人が所有する類似関係にある商標について、出所混同を防ぐために、分離して譲渡又は相続できない制度
  4. 庁期限の変更
    ・拒絶理由通知及び拒絶査定への応答期間、異議申立のための公告期間等については、90日から60日に短縮
    ・登録料の納付期間については、30日から60日に延長
  5. 庁費用の料金体系変更
    1区分の料金は、商品・役務が「5個まで」は商品・役務の数による従量制、「6個以上」は固定制となる下記体系に変更
    ・出願時:
    [旧]500バーツ/1商品・役務
    [新](商品・役務5個まで)1,000バーツ/1商品・役務、(商品・役務6個以上)一律9,000バーツ
    ・登録時:
    [旧]300バーツ/1商品・役務
    [新](商品・役務5個まで)600バーツ/1商品・役務、(商品・役務6個以上)一律5,400バーツ
    ・更新時:
    [旧]1,000バーツ/1商品・役務
    [新](商品・役務5個まで)2,000バーツ/1商品・役務、(商品・役務6個以上)一律18,000バーツ
  6. 更新手続に関する猶予期間の導入
    存続期間満了後6か月間は、20%の割増料により更新可能
  7. 詰め替え行為に対する罰則
    出所混同を生ぜしめる意図をもって、登録商標が付された真正品のパッケージに商品を詰め替えた場合、4年以下の禁錮又は40万バーツ以下の罰金、又はその両方

※注:5.及び7.に関して1バーツは約3円(2016年7月現在)

なお、2016 年中のマドプロ加盟に向けた準備も進められており、引き続き、タイ商標制度の動向が注目される。

***追記(2016年8月19日)***
音商標の出願受付に関する情報を追記

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