中東のクウェート及びアフリカ北東部のジブチが特許協力条約(PCT)の加入書を世界知的所有権機関(WIPO)へ寄託した。これにより、クウェートでは2016年9月9日に、ジブチでは2016年9月23日に条約が発効し、PCT加盟国数は150となる。

なお、条約の発効日よりも前の国際出願日を有する国際出願は、当該国へ国内移行することはできない。そのため、国際出願日が、クウェートについては2016年9月8日以前の場合、ジブチについては2016年9月22日以前の場合には、それぞれの国へ国内移行することはできない。

<クウェートでの特許取得と湾岸協力会議について>
クウェートのPCT加盟により、中東・アラビア湾岸地域の地域機構である湾岸協力会議(GCC)加盟国(クウェートのほか、バーレーン、カタール、オマーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE))のすべてがPCT加盟国となる。このことを理由として、現地では、将来的にはGCCがPCTに加盟する可能性があるとの見方がある。GCC特許制度では、GCC特許庁(サウジアラビア・リヤド)にて一元的な審査が行われ、特許が付与されると自動的にすべての加盟国において効力が得られるため、GCCがPCTに加盟すれば、さらなる利便性の向上を期待できる。

なお、クウェート特許庁は、2016年4月4日時点で新規国内出願の受理を停止したと伝えられている。そのため、今後、クウェートでの特許取得には、「GCC特許庁へのGCC特許出願(現時点で、PCTは利用不可)」又は「PCTの国内移行」のいずれかを選択することになるが、PCTの国内移行を選択した場合の国内審査については、現時点で明確な情報は得られていない。

【出典】
日本特許庁「PCT加盟国一覧表
日本貿易振興機構ドバイ事務所知的財産権部「湾岸協力会議特許庁における特許権取得に関する制度概要調査

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