2016年7月11日、米国特許商標庁(USPTO)は、従前からのAFCP 2.0及び審判前会議(Pre-Appeal Brief Conference)の両方の特徴に新たな特徴を加えた試行プログラム「P3プログラム(Post-Prosecution Pilot Program)」を開始した。

本プログラムの主な特徴は下記の通り。

  • 申請費用は無料
  • ファイナルオフィスアクションの発送後2か月以内の請求が必要
  • 請求と共に提出する意見書は5ページ以内
  • クレーム補正可(ただし、権利範囲を拡大しない補正に限られ、かつ、通常通りの要件(37 CFR 1.116)が適用されるため、AFCP 2.0よりも補正が認められ得る範囲は狭くなることが多いものと考えられる。その一方で、AFCP 2.0と異なり、独立クレームの補正は必須ではない。)
  • 3人の合議体による口頭審理を実施

なお、AFCP 2.0(試行期間は2018年9月末までの予定)及び審判前会議は、現状のままで継続される。

試行期間は6か月間又は請求受理件数が1,600件(各Technology Center(日本の審査部に相当)の上限は200件)に達するまでのいずれかとされており、USPTOウェブサイトの特設ページでは、これまでの受理件数が随時更新されている。受理件数は下表の通りで、開始からの日が浅いことを考えると好調な滑り出しと言える。

<P3プログラムの申請受理件数>

Technology Center 1600 1700 2100 2400 2600 2800 3600 3700
件数
(2016年8月31日現在)
29 33 47 60 46 54 76 71
件数
(2016年9月12日現在)
34 49 70 78 57 68 91 99
件数
(2016年9月23日現在)
45 71 91 100 81 89 125 127
件数
(2016年11月10日現在)
86 157 163 184 145 167 200
(受付終了)
200
(受付終了)
件数
(2016年12月6日現在)
113 197 200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
198
件数
(2016年12月15日現在)
117 200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
件数
(2017年1月11日現在)
※試行期間終了前日
141 200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)
200
(受付終了)

***追記(2016年9月14日)***
申請受理件数に関する情報を更新

***追記(2016年9月27日、11月14日)***
申請要件に関する説明、AFCP 2.0の試行期間、申請受理件数に関する情報を追加・更新

***追記(2016年12月7日)***
申請受理件数に関する情報を更新
TC 1600の「Biotechnology and Organic Chemistry」についてはまだ余裕があるが、6か月間の試行期間の終了予定を待たずに他のTechnology Centerについては受付を終了したか、終了間近の件数に達した。なお、TC 3700の件数が11月10日現在よりも減少した事情に関する説明は見受けられなかった。

***追記(2016年12月16日)***
上表のとおり、12月15日時点でTC 1600を除いて受付を終了した。

なお、2016年12月13日にUSPTOで開催された「Patent Quality Conference」の配付資料では、12月8日までに決定が示された995件の結果は下記のとおりであったことが示されている。

  • 最終拒絶の維持(final maintained)= 601 (60.4%)
  • 出願の許可(allowed)=210 (21.1%)
  • 審査の再開(prosecution reopened)=184 (18.5%)

***追記(2017年1月13日)***
試行期間の終了にあわせて、USPTOは2017年1月11日付けで特設ページを更新し、1月12日ですべてのTCについて申請受付が終了すると発表した。なお、1月12日付けでのUSPTOのメール配信によれば、同特設ページにて、結果と今後の報告を公表するとしている。

***更新情報(2017年9月7日)***
AFCP 2.0の試行期間が2018年9月30日まで延長されたことにあわせて情報を更新。

【出典】
米国特許商標庁「Post-Prosecution Pilot
米国特許商標庁「Patent Quality Conference

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