現行シンガポール特許法(2014年2月14日の改正施行後)では、実体審査の代わりに、シンガポール国外での対応出願のサーチ及び審査結果(拒絶理由のない最終的なもの)を利用する補充審査(Supplementary Examination;いわゆる「外国ルート」)により特許を取得できる。

この補充審査においては、オーストラリア、カナダ(英語出願のみ)、日本、ニュージーランド、韓国、イギリス、アメリカ及び欧州(英語出願のみ)への対応出願であって、当該シンガポール出願と同一の優先権主張を伴うものに対する審査結果を利用すれば、新規性、進歩性及び産業上の利用可能性についてはあらためて審査されることはない。

シンガポール特許庁(IPOS)は、現在、自庁による審査体制の整備を進めているところであるが、「外国ルート」を2017年1月1日以降廃止する予定であることを2015年9月頃までに現地代理人へ通知していた。

しかしながら、2016年7月28日、IPOSは特許法の改正に関して再度通知し、施行時期の見込みが2020年1月1日へ延期となったことが明らかになった。施行時期が延期されたことを除いて当初の通知内容から大きな変更はなく、「外国ルート」の廃止が適用される出願については下記が予定されている。

  • パリルート出願(PCT国内段階を除く)については、シンガポールにおける出願日が2020年1月1日以降
  • PCT出願の国内移行段階については、国際出願日が2020年1月1日以降(国内移行日が 2020年1月1日以降の場合については再考される可能性あり)
  • 分割出願については、出願日が2020年1月1日以降

なお、「外国ルート」の廃止とあわせて予告されていた補充審査の有料化(400シンガポールドル)は実施しないことが通知されたとのことである。

【参考】
新興国等知財情報データバンク「シンガポールにおける特許出願制度

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