米国特許商標庁(USPTO)では、特許出願の審査促進に関する様々な取り組みを行っており、特設ページ「USPTO Patent Application Initiatives Timeline」にて内容を紹介しています。

出願からファーストアクションまでの期間で利用可能なものとしては早期審査関連に分類される取り組みが紹介されており、特設ページのフローチャート中で挙げられているもので主なものは下記の4つです。

また、審査官インタビューに関する「Full First Action Interview Pilot」のように異なるアプローチの取り組みも紹介されています。

Final Office Action を含む最終拒絶(Final Rejection)後については、上記とは別の取り組みが実施されており、最終拒絶前であっても利用可能なものとあわせて、同じく特設ページのフローチャート中で挙げられているものは下記の6つです(P3の終了後は5つ)。それぞれ異なる特徴があるため、いずれが最も効果的な選択肢となるかは案件の状況によりますが、下記に加えて「通常通りの意見書/補正書の提出」、「継続審査請求(RCE)」及び「継続出願」による応答も選択肢に加えた上での検討が必要となります。

  1. After Final Consideration Pilot 2.0(AFCP 2.0)
    最終拒絶後の補正要件を一部緩和すると共に、出願人による応答を考慮するための追加時間を審査官に認める等の運用を求めることができるパイロットプログラム。試行期間は2018年9月30日までの予定。
  1. Pre-Appeal Program
    法的及び事実認定の根拠について、審査官の合議体(panel)による再考を求めることができるパイロットプログラム。審判前会議(Pre-Appeal Brief Conference)等とも呼ばれる。
  1. Post-Prosecution Pilot (P3)
    上記2.及び3.の主な特徴に口頭審理の実施を追加したパイロットプログラム。試行期間は2017年1月12日又は請求受理件数が1,600件に達するまでの予定。(なお、予定通りに2017年1月12日にて試行を終了している。利用状況については、関連記事参照)
  1. General Interview Practice
    一般的な審査官インタビュー。
  1. Quick Path Information Disclosure Statement(QPIDS)
    特許発行料の支払後から特許発行までの間でIDSの提出が必要となった場合に、所定の要件を満たせば、特許発行の取下およびRCEを回避できるパイロットプログラム。試行期間は2018年9月30日までの予定。
  1. Ombudsman Program
    特定の案件に対する審査で生じた問題(特に、コンタクト先が不明の問題)について出願人等を支援するプログラム。

【出典】
米国特許商標庁「USPTO Patent Application Initiatives Timeline

【関連記事】
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※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。