2016年3月23日に施行された手数料体系の変更等に続く改正EU商標規則(EUTMR)の第2フェーズが2017年10月1日に施行される。これにあわせて欧州連合知的財産庁(EUIPO)は委任規則(EUTMDR)及び実施細則(EUTMIR)の改正も公表しており、同じく2017年10月1日に施行される。改正点には下記が含まれる。

  • 視覚的表示要件の削除
    商標の定義(商標規則4条)から商標を視覚的に表示することに関する要件(graphical representation requirement)が削除される。これに伴い、改正後の実施細則3条では、一般的な商標の類型10種類についての規則と要件が示されている。
  • 優先権証明に関する手続きの変更
    優先権を主張する場合は出願時の主張が必須となる。優先権証明書は出願から3か月以内の提出が必要、公用語ではない場合は翻訳文の提出を求められる場合がある。
  • 識別力の予備的主張
    使用による識別力に関する商標規則7条(3)の主張を予備的にすることが可能になる。まず本来的な識別力について争い、その主張が否定された段階で使用証拠を提出することもできる。

その他、今回の一連の改正には、欧州証明商標(EU certification mark)の導入、異議申立/取消手続きに関する変更、TMview等のオンライン上のデータベースを情報源として参照する場合の変更等が含まれている。

【出典】
欧州連合知的財産庁「Alicante News: June 2017
欧州連合知的財産庁「New EU trade mark regulation – Changes applying 1 October 2017-

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