米国特許商標庁(USPTO)のウェブサイト内に、「Data Visualization Center」というページがあり、視覚的に見易いように工夫をして、様々な統計情報を紹介しています。

<Data Visualization CenterのPatents Dashboardの意匠に関するページ>
※USPTOウェブサイトから引用
20171115-3

今回は、その中から意匠に関する統計「Design Data」からいくつかご紹介します(いずれのデータも、2017年9月時点のものです)。

1.ファーストアクションまでの期間
2017年8月は13か月という数字が出ています。過去2年間の統計も確認できるので見てみると、2016年に比べて2017年は半月程度短縮しているという傾向が見て取れます。

とはいえ、ファーストアクションまでは平均で1年以上掛かっているというのは、実体審査のある主要国においては遅い方だと言えます(出典(2)における2016年のデータによれば、て日本は6.2カ月、韓国は4.7カ月)。

2.早期審査を請求した場合のファーストアクションまでの期間
一方、審査前サーチ等の所定を要件を満たして早期審査(いわゆるRocket Docket、37 CFR 1.155)を請求した場合には、2017年度のファーストアクションまでの期間は3.8カ月と発表されています。早期権利化が必要な場合には、大幅に期間を短縮することができることが分かります。

ちなみに、早期審査に必要なOfficial feeは900米ドルです(37 CFR 1.17(k))。

3.意匠の登録率(Allowance rate)
2017年度の実績では、意匠の登録率は85%となっています。日本では2016年で約86%(同年の「登録査定件数÷ファーストアクション件数」で算出した場合)ですので、ほぼ同様の数字です。ただし、創英の経験では、米国では新規性を理由とするオフィスアクションを受ける確率が日本よりもずっと低く、米国での登録率の方が高いという印象があります。韓国は2016年で登録率87%(同年の「登録査定件数÷全最終処分件数」で算出した場合)という数字が出ており、やはり同じぐらいの登録率です。

4.ハーグ出願(国際意匠出願)関連
米国が指定国となったハーグ出願は、2016年で、毎月170件前後で推移しているようです。

このように、「Data Visualization Center」は米国での出願数や審査期間の傾向をサッと掴むには便利なサイトであると思います。ご興味がありましたらチェックしてみて下さい。

【出典】
(1)米国特許商標庁「Data Visualization Center: Design Data
(2)意匠五庁(ID5)「COMPILATION OF INDUSTRIAL DESIGN STATISTICS
(3)日本特許庁「特許行政年次報告書2017年版
(4)韓国特許庁「2016 Annual Report

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