2017年3月1日施行の改正韓国特許法により、「特許出願日から5年」であった審査請求期間が「特許出願日(国際特許出願の場合は国際出願日)から3年」に短縮されました。適用は改正法施行日である2017年3月1日以後の特許出願日(国際特許出願の場合は国際出願日)を有する出願とされています。

これにより、従来よりも早期に審査請求の要否を判断することが必要となりましたが、韓国では、審査着手について猶予を受けることができる「審査猶予申請制度」が提供されており、改正後も運用が続けられています。

この審査猶予申請制度では、拒絶理由が通知されていないこと、分割出願ではないこと等の所定の要件を満たす出願について、審査請求から9か月以内に審査猶予申請書を提出することにより、特許出願日から5年以内の範囲で、審査請求日から24か月以降を審査着手の開始時期として指定することができます。

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したがって、「特許出願日から3年」までに審査請求料を支払うことが条件となりますが、本稿執筆(2017年11月末)時点では、改正特許法下においても実質的な審査請求期間を「特許出願日から5年」とすることが可能となっています。

なお、審査猶予申請制度を活用する場合であっても、審査請求料を低減するために請求項の数を一旦減らし、審査を続行する際に所定の費用を添えて再び請求項を増やすことが可能となっています。また、後日に審査を続行しないことを決めた場合、所定の要件を満たす出願については、審査着手前に出願を取り下げることで審査請求料の返還を求めることも可能とされています。

改正法が適用される2017年3月1日以後の特許出願が審査請求期限を迎えるのは2020年3月1日以降となります。そのため、それまでに運用が変更される可能性はあると考えられますが、審査着手を遅らせることを希望する場合には、審査猶予申請制度の活用を念頭におくことをお薦めします。

【出典】
工業所有権情報・研修館(INPIT)「新興国等知財情報データバンク:韓国における特許出願審査着手のタイミング

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