知的財産情報の開示状況について

 最近、企業のIR活動の一環として保有する特許や技術などの知的財産情報を記載した「知的財産報告書」を開示する企業が増えています。今年6月に知的財産戦略本部によって決定された「知的財産推進計画2006」においても、知的財産に関する情報開示による企業価値の向上を促進するために「知的財産報告書」の作成を推進し、当該報告書を作成する企業が今年100社を超えるように普及啓発を行なうことが明記されています。

2004年1月に公表された「知的財産情報開示指針」(経済産業省)によれば、この「知的財産報告書」は、事業戦略・研究開発戦略・知財戦略を連携させた知財経営を実践する企業が市場から適正に評価されることを目的として作成されるものです。

 特許等の知的財産は無形資産であり、その客観的価値は企業の資本力や権利の活用状況などによって変動するため画一的に評価するのは困難と考えられます。

 しかし、企業から公表された「知的財産報告書」には、国内、海外での特許出願件数や特許権件数のみならず、知的財産に関する社員教育、職務発明の報奨制度、知財戦略推進のための社内組織、ライセンスの活用状況、最新技術とその採算性、及び今後注力する技術分野など、市場が企業の知財戦略を理解し無形資産を評価するための有用な情報が記載されています。

 今後、企業等の収益性に占める知的財産の重要性の認識が市場において向上するに伴って、この「知的財産報告書」を作成する企業が増加していくことが期待されます。我々は、特許出願等の代理業務やその関連業務を通じて企業等の知財戦略の推進をサポートしていきたいと思います。

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