「オリンピック」「OLYMPIC」の文字の使用について
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JOC(日本オリンピック協会)が各企業に対し、「オリンピック」や「OLYMPIC」の文字の使用の削除等を要求しているようです。ところでJOCには、そのような要求をする根拠があるのでしょうか?法律的な側面から考察してみました。
北京オリンピックの開催がいよいよ迫ってきました。そこで、各企業は「オリンピック」「OLYMPIC」の文字を使用した様々な商品やサービスを販売・提供しています。
ところで、JOCには、このような「オリンピック」「OLYMPIC」の文字の使用を監視する部署があるようです。実際、かなりの企業に対し、「これらの文字の使用を中止・削除・変更をするように」等との連絡を現在さかんに行っています。
そこで、JOCがこのような中止・削除要求をする(できる)根拠を法律的な側面から調べてみました。
その結果、我が国で現在施行されている法律(及び条約)によっては、「オリンピック」や「OLYMPIC」の文字の使用を明確に禁止するものは見あたりませんでした。
まず、JOC(またはIOC)が所有している、これらの文字についての商標登録はわずかな数です。従いまして、商標法に基づいてJOCが「オリンピック」や「OLYMPIC」の文字の使用を制限できる範囲は非常に狭いものです。その他、例えば、不正競争防止法によっても、JOCが直ちにこのような制限をすることは困難であると考えられます。
そこで、JOCから直接「オリンピック」「OLYMPIC」の文字の削除など求められたという企業の担当者(私の知人)を通じて、JOCにその根拠を問い合わせましたところ、「オリンピック憲章」なるものがその根拠となるとの回答を得ました。
しかし、JOC(IOC)は、そもそも国連などとは異なり、「私的団体」に過ぎません。この私的団体が自ら定めた規則(オリンピック憲章)に基づき、企業の活動に対しクレームをつけてくるのは、いささか失当であるような気がします。
一方、オリンピックが「公の祭典」の側面を有することも否定できません。したがいまして、JOCが「オリンピック」「OLYMPIC」の文字の濫用を阻止したいという気持ちも理解できない訳ではありません。
この問題は、結局企業の営業活動の自由と、JOCの立場が鋭く対立する非常に難しい問題です。
なお、現実には、JOCからクレームを受けた企業は、JOCとのトラブルを避けるために、大半がJOCの要求に従っているのが現状のようです。
以上

