中国特許の方式手続のあれこれ2
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前回に引き続き、中国特許について、方式上、気になった点をランダムにご紹介します。今回の資料も「SHANGCHENG & PARTNERS(北京尚誠知識産権代理有限公司)」の楊琦(Yang Qi)先生と、筒井美也子さんから資料提供をいただきました。
4.分割出願の制限
約2年前(2006年7月1日施行の「中国特許出願改正指南」)より、分割出願の時期的な制限が設けられています。
分割可能な時期、たとえば「特許査定」時は2ヶ月以内と定められています(施行規則54条)が、分割出願からさらに分割する場合も、元の親出願の「特許査定」発行から2ヶ月以内と制限されています。よって、実質的には、分割出願からさらに分割することはできない事例が多くなると思われます。
たとえば、分割出願が「特許査定」となり、その際さらに分割出願しようとしても、時期的制限により手続できないことが想定されます。なお、分割出願において審査官に「単一性の欠如」を指摘された場合は、この限りではありません。
日本では、分割出願からさらに分割出願できる時期は、当該分割出願の特許査定時までですので、この違いにつき注意が必要と思われます。
5.「特許出願の取り下げ」と「特許権の放棄」の違い
特許出願を積極的に取り下げる場合、中国語では一般に「撤回」(取り下げ)、特許権(登録後)の場合は「放棄」(放棄)、との用語が使われます。
通常、権利化を望まない場合は、出願公開や重複特許(Double patenting)を回避したいといった特別な事情が無い限り、特に手続を取らない(何もしない)ことで「放置」し、特許庁からの「取り下げとみなす通知」を待つことが一般的です。
しかし、前述の特別な事情などにより、積極的に特許出願を取り下げたい場合もあるかと思います。この場合は「特許出願の取下げ声明書」の提出が必要です。
この声明書には統一的な書式はなく、中国の各特許事務所で作成した日本語又は英語の声明書へ「出願人代表者」の署名又は捺印の上、この中国語翻訳文を添付して、特許庁に提出することになります。通常「出願人代表者」の署名/捺印とは、委任状にあるものと同一となります。「出願人代表者」は代表権のある方(たとえば代表取締役社長)である必要はなく、特許出願の責任者の方(たとえば知的財産部長)であっても問題ありません。
声明書の内容は、提出の時期(審査請求前、オフィスアクション継続中)を問わず、同一でよいようです。ただし、重複特許に係る場合は、この旨を記載してもよいようです。
声明書は、通常、出願毎に1通ずつ準備することが必要です。なお、審査初期段階の公開前の出願であれば、複数案件まとめて1通の声明書で行うことも可能なようですが、事前に在外代理人に確認する方が安全です。
特許権(登録後)の「放棄」の場合、(1)「特許権放棄声明書」と共に、(2)在外代理人が作成する「特許権放棄声明申請書」*を提出することになります。
(1)「特許権放棄声明書」は、特許出願の場合と同様に、統一的な書式はなく「出願代表者」の署名又は捺印が必要です。
一方、(2)「特許権放棄声明申請書」は、特許庁の統一書式があり「特許法44条2項に基づく放棄」(通常の自発的放棄)又は「特許法施行細則13条1項を満たすための放棄」(Double patentingに係る)のチェック欄があります。在外代理人が該当箇所にチェック及び捺印の上、(1)の書類と共に提出します。
なお、(1)及び(2)の書類は、特許権毎に1通ずつ提出することが通常です。
以上、まとまりの無い文章とはなりましたが、参考にしていただければ幸いです。
* 「特許権放棄声明申請書」の書式
