商標調査について
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今回は、商標調査に関する内容を記したいと思います。
【商標調査の必要性】
商標には、消費者が商品やサービスの提供を受けたい場合に、その商標によって他社製品と識別させ、消費者に安心や信用を与える機能があります。広告機能もあります。こういった商標の効力は、特許庁に出願し審査を通し登録されると日本全国に及びます。例えば、北海道の会社が登録した商標を、偶然にも沖縄の会社が知らず知らずのうちに同様の商標を同様の商品につけて使用してしまうと権利侵害になります。商標は、一度登録されると公報に載るため、知らなかったでは済まされず「過失の推定」がされます。そのため、商品のネーミングの際には事前にその商標の調査(使用の可否・登録の可否)を慎重に幅広く行う必要があります。商標法では、他人の登録商標と同一の商標を同一の商品に使用する場合だけでなく、商品やサービスの出所について、取引者・需要者が混同する商標についても、権利侵害となり登録が認められません。そこで、商標調査では、商標の類似についてまで検討する必要があります。
【商標の類似】
商標の類似には、3態様あります。
1. 商標が同一で、商品・役務が類似
2. 商標が類似で、商品・役務が同一
3. 商標も商品・役務も類似
このように1~3のどれかに該当すると、先行登録商標に類似とされ、抵触するとされます。
例えばReg:4563552 「創英ヴォイス/SOEI VOICE」と同一または類似の商標があり、Reg:4563552の指定役務(例:【第41類】(の一部参考として→「研究用教材に関する情報の提供及び仲介、セミナーの企画・運営又は開催、図書及び記録の供覧」)と同一または類似の「商品・役務」(第41類又は、似たような用途)について使用している場合です。
【称呼の類似】
商標の類似は、称呼・外観・観念から判断しますが、中でも称呼について類似が多いとされます。
例えば、振り仮名を付した文字商標の判断基準としては、
紅梅→「コウバイ」と「ベニウメ」があります。
例え、ベニウメと振り仮名を付してあっても、自然に発音する「コウバイ」も基準にし、「こうばい」という商標に類似するとされます(特許庁商標審査基準より抜粋)。
「称呼で類似」の類似判断の選考基準は他にもあります(特許庁商標審査基準より抜粋)。
1. 同数音で相違する1音の母音が同じ場合「スチッパー」と「スキッパー」
2. 同数音で相違する1音が同行の場合「バルケン」と「バルカン」
3. 相違する1音が弱音、長音の差に過ぎない場合「レーマン」と「レマン」
4. 促音の差にのみ、長音と拗音の差に過ぎない場合「サボネット」と「シャボネット」
5. 2音相違していても全体の音感が似ている場合「ビセラジン」と「ビゼラミン」
ここまでくると、頭の中だけでは徐々に紛らわしくなり声に出さずにいられなくなってきます。私もこの執筆を機に、改めてその難しさを感じさせられました。
また、称呼検索は特許庁の電子図書館で検索できますので、お試し下さい。(http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)
特許庁電子図書館トップ→「商標検索」→「4称呼検索」→該当の称呼と、区分又は類似郡コードを入力→「検索実行」→検索結果数がでるため、「一覧表示」で閲覧。
尚、本執筆にあたり、特許庁商標審査基準と奥田百子著「商標法のしくみ」(中央経済社 2006年2月1日発行)を参考に致しましたことを申し上げます。

