《手続きを忘れた!間に合う?》
~その3~ ―特許料・年金納付―
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①間に合う?―特許料納付・年金納付―
第1年~第3年分の特許料が納付されると、特許権の設定登録がなされ、この時から特許権が発生します。特許権の存続期間は、出願から最長20年(存続期間の延長登録があったものは最長25年)ですが、4年目以降も権利を維持するためには、当該年度に入る前までに次の年度の特許料(一般的に「年金」といいます。)を納付しなければなりません(特許法第108条第2項)。
納付期限内に年金の納付がなかったときは権利が消滅しますが、納付期限を過ぎてしまった場合でも、6ヶ月以内であればその特許料と同額の割増特許料を納付すれば、引き続き権利を維持することができます(特許法第112条)。
特許法第112条
②納付忘れを防ぐ為に-自動納付制度-
特許料等の納付時期徒過による権利失効を防止するため、平成21年1月1日「自動納付制度」が導入されました。権利者の申し出(「自動納付申出書」の提出)により、個別に納付書を提出することなく、予納台帳または銀行口座振替により特許料等の引き落としが可能です。
対象となるのは第4年目以降の特許料・実用新案登録料、第2年目以降の意匠登録料です。自動納付制度を利用すると、納付期限日の40日前に1年単位で料金が自動引き落としされます。また、引き落とし日の約20日前には事前に引き落とす旨の通知(「自動納付事前通知」)が送付されますので、この時点で権利者は権利維持の要否を判断することも可能となります(権利維持不要の場合、「自動納付取下書」を提出し納付書も提出しなければ、特許料等不納により権利消滅)。
<自動納付のメリット>
・ 多額の特許印紙の購入・運搬に係る事務が不要となります。
・予納書への印紙貼付の手続等、印紙に係る事務が不要となります。
・預貯金通帳によるきめ細かな口座管理が可能となり、経理事務の簡素化、透明化が図れるほか、複数口座を保有することにより、手続別、法域別、事業所・研究所別等の管理も可能となります。
・現金の金融機関への運搬事務が不要となるほか、金融機関の営業時間に左右されません。
・納付書取得、領収証書貼付等納付書に係る事務が不要となります。
自動納付の申出人には、権利者本人またはその代理人がなることができます。
ただし、同一の特許(登録)番号に対して複数の「自動納付申出書」を提出することは認められませんので、お客様ご自身とその代理人のどちらで納付されるのか、ご検討された上でお手続きを行う必要がございます。
新制度の導入で事務の簡素化が進むにつれて、特許料納付を自社で行う企業が増えていくことが予想できます。現在も特許料納付を特許権者が経費節減のために自分でされるのは、それほど稀なことではありません。
ですが、権利の維持は権利行使や実施権設定又は譲渡等の財産権活用に際して重要なポイントとなります。
その点で、納付漏れによる権利失効の危険性を防げ、権利の要否を各自のハンドリングで行える自動納付制度は利用価値のある制度と言えるのではないでしょうか。
